前回までの話はこちら
もっとあっけらかんとした、能天気な子だったら良かったのに。うちの子、やっぱりどこかおかしいんじゃないか。ここまでやらなくても、別にいいんじゃないか。日本人学校に入れれば解決するじゃないか。私は、娘の能力以上のことを娘に強要していないか。アメリカでもうまくやっていける娘であって欲しいと願うのは、単なる私のエゴではないか。これらは、いつも頭の中に渦巻いていたことでした。
そのためには、自分が感情に押し流されて、親バカになったり、逆に娘に過度に否定的になったりしてはならないし、娘が本当に出来ること・出来ないことを、努めて冷静に見極めなくてはいけません。
それが本当に実行出来たとは思えません。ただ、幸いにして、娘は何とか頑張り通し、今は本当に幸せそうです。「●●(←アメリカ人のお友だち)とお尻見せ合いっこしちゃった〜♪」などと、おどけながら笑顔で話す娘を見ていると、どうしてここまで深刻な話にならないといけなかったんだろう?と思うことすらあります。
最初に通ったナーサリーで娘が受けた評価は、まさに「劇薬」でした。思いっきりガツン!と来たので、非常に動揺しましたが、問題を真正面から受け止めて真剣に努力を重ねたからこそ、今があるのは間違いありません。駐在期間は元々2年間の予定でしたので、迅速に対応しなかったら、帰国までに何も成果が得られなかったかも知れません。でも、親もナーサリー側も、性急なことをせず、穏やかに娘の成長を見守っていたら、娘は精神的にもっと早く安定し、もっと早く適応し始めていたかも知れません。
つい先日、娘と英語で例の人形遊びをしている時、娘がクマのぬいぐるみを相手に、とても印象的なことを言っていました。
“ Little bear, I was shy a long time ago. But I’m not shy anymore. Don’t worry. You’re gonna be OK.”
この2年間の苦労が全部吹っ飛んでしまうような、素敵なセリフでした。過程はともかく、どうにかここまでたどり着くことが出来て、本当にホッとしています。これは、私たちの試行錯誤の記録です。同じような問題を抱えて、この文章を読まれた方は、どう考えられ、どう行動されるでしょうか。一助となれば幸いです。






「子どもは、スポンジのように柔軟で、何でも吸収するので、異文化への適応が容易で、外国語もあっと言う間に習得する」とよく言われます。これは、本当でしょうか?
現在娘は、公立のキンダーガーテンで、幸せな時を過ごしています。最初の2ヶ月は、「アメリカ人のお友だちと遊びたいのに、遊べなくて悔しい。誰も、『一緒に遊ぼう』って誘ってくれない!」と、家で毎日毎日泣きじゃくりました。
無我夢中で努力する日々が続きましたが、やがて私たちは、モデルにしたい!と思えるような方々に、ようやくお会いすることが出来ました。
検査をすれば、娘の長所・短所が分かります。検査で分かった短所を直すだけでなく、娘の長所も、是非ナーサリーの先生に理解していただきたいと思いました。それをただ言葉で伝えるよりも、専門家が作成した書類で示すことが出来れば、より効果的なはずです。検査の結果、予想どおり、娘の基本的な能力に問題ないことが分かり、その結果をナーサリー側に示したことによって、彼らの娘に対する見方を、大分変えることが出来ました。
あの頃は、具体的にこの状況をどう打破すればいいのか、全く見通しが立ちませんでした。インターネットで色々検索してみても、娘のような性格の子が参考に出来るような、苦労したけど、こうやって頑張って上手くいったよ!という経験談は、私には見つけることが出来ませんでした。
前回までの話は
娘は、2006年5月から約1年間、現地のナーサリーに、そして、2007年9月からは、現地の公立のキンダーガーテンに通っています。石橋を叩いて叩いて、叩きすぎて壊してしまう程の、無類の心配性・慎重派です。そんな娘が、こちらでどんなに苦労したか、容易に想像していただけるかと思います。
